【参拝紀行】国府宮の神主の祖先を祀っている式内社「久多神社」

今回僕が訪れたのは延喜式神名帳に記載されている「久多神社」です。

久多神社は愛知県稲沢市の田んぼの一角に社殿がある小さな神社です。

国府宮の神主を務めていた久田氏の祖先を祀るために造られた神社のようです。

御祭神は天背男命（あめのせおのみこと）といい久田氏の祖先にあたる神様です。

天背男命（あめのせおのみことという神様は聞きなれない名前ですよね。

天背男命は饒速日命（にぎはやひのみこと）（天火明命）が尾張の地へ降臨したときに

三十二人の防衛の一人として同伴した神様です。

尾張国に降臨後、尾張中嶋海部直の祖として一帯を納めていました。

父は天壁立命（あめのかべたちのみこと）という別天津神（ことあまつかみ）の一柱です。

一見小さな神社だと思うかもしれませんが

こうして歴史を紐解いていくと面白いことがわかってきますね！

久多神社

久多神社はこんな感じの神社だった

久多神社は国府宮から車で5分ほどの場所にあります。

地図を見ていただくと分かるとおり

田んぼの中にあるぽつんとあります。

これが式内社というのだから驚きです。

境内は縦長で鳥居からまっすぐ参道が延びていて

正面に神楽殿がありました。

神楽殿の後ろに本殿があるのでこれは尾張造りの神社ということになります。

実は久多神社は最近綺麗に整備されているようです。

2020年に訪れた方の記事に載っていた久多神社の境内と

現在2023年の境内を見比べてみると足元が綺麗になっていることがわかります。

社殿や鳥居などはそのままの状態で境内だけが綺麗になった感じですね。

鳥居横に「東畑廃寺跡」という案内板が置いてありました。

おそらく昔は神仏習合で久多神社と東畑寺というお寺が一緒になっていたのかもしれませんね。

すごいマイナーな神社だけど式内社であり

国府宮と関係のある神社であることがわかりました。

お時間があれば国府宮で参拝した後にご挨拶に来てみるものありだと思います。

久多神社の行き方