ころんくん
今回の記事は、熱田神宮になぜ三種の神器である「草薙剣」が祀られているのかについてお伝えしていきます。
古事記や日本書紀などの記述をもとに誰でもわかるようにわかりやすく解説しているので
気軽に読み進めていってください!
他にも草薙剣が三種の神器である理由などもお伝えしているので
この記事を読み終わるころには、草薙剣について詳しくわかっていただけるようになっていると思います。
それでは一緒に見ていきましょう!
目次
草薙剣は一体どんな剣なのか?
草薙剣は、三種の神器の一つとして古代日本から現代まで天皇によって代々継承されてきた日本の宝物です。
古事記や日本書紀にも存在が記述されていることから長い歴史を持っていることは明らかです。
三種の神器は天皇家に伝わる天皇である証とされているもので「鏡」「剣」「勾玉」の三つから構成されています。
草薙剣は「剣」としての天皇の権力の象徴を表しているものとも考えられています。
草薙剣はヤマタノオロチの尻尾から誕生した!?
日本神話の記述によると草薙剣はヤマタノオロチ伝説で初めて登場したと描かれています。
ヤマタノオロチ伝説は、須佐之男命が出雲国でヤマタノオロチという
胴体一つに八つの頭と八つの尾がある怪物を退治し、
その尻尾から非常に硬くて立派な草薙剣が出てきたと記述されています
草薙剣は須佐之男命から天照大御神に献上されました。
【ヤマタノオロチ伝説】神話が伝えるヤマタノオロチの正体とは!?
草薙剣が三種の神器である理由
三種の神器は、日本における「天皇である証」です。
天照大御神の孫である瓊々杵命が天孫降臨の時に持っていた3つの宝物(草薙剣・八咫鏡・八尺瓊勾玉)がのちに三種の神器として代々子孫である天皇家に受け継がれてきています。
ころんくん
その中でも草薙の剣がなぜ三種の神器になったのか?
草薙の剣は剣なので武力を象徴するものです。
つまり「力」です。
力を持たない権力者には誰も従いませんよね。
そのことから天照大御神が戦いの時に身につけていたとされる草薙剣が瓊々杵命に渡され、
「地上の国でも舐められないように」
と孫を想うおばあちゃんの気持ちなのです。
天照大御神
もっと詳しく草薙の剣について知りたい方はこちらの記事へ
草薙の剣について
草薙剣の由来
草薙剣の名前の由来は明らかになっていませんが一説によると日本武尊が名付けたいわれています。
景行天皇
と言われ
静岡県を制圧しようと駿河に訪れた時に天叢雲剣が草薙剣と呼ばれるようになりました。
日本武尊が駿河に着いて仕事を始めようとしたとき
駿河の住人に沼で暴れている神がいるので退治してほしいと依頼を受けます。
駿河の人
日本武尊
こうして沼に向かうことになったのですが
途中、突然火事に遭遇します。
日本武尊はあっという間に炎に囲まれ逃げ場を失ってしまうのです。
日本武尊
実はこの火事は駿河で日本武尊に今回の件を依頼した人たちの仕業だったのです。
駿河の人
それに気づいた日本武尊は怒り狂い
自分の周りの草を天叢雲剣でバッサバッサと薙ぎ倒し、
火打石で自分の方からも火をおこして炎を打ち消したのです。
日本武尊
このことから天叢雲剣は草薙の剣と言われるようになったのです。
ちなみにこの場所は静岡県の焼津となったとか
ころんくん
古事記や日本書紀の記述では登場から草薙剣と書かれてるが、いつの間にか天叢雲剣と同じ剣となっています。
なので、日本武尊の伝説から命名されたかどうかは疑問ですね。
熱田神宮に草薙剣がある理由
では、草薙剣についてある程度わかって頂けたと思うので
ここからは熱田神宮に草薙の剣が祀られている理由をお伝えしていきます。
熱田神宮は日本武尊の奥さんである宮簀媛命が建てたとされています。
なぜ奥さんである宮簀媛命が熱田神宮を建ててそこに草薙の剣を祀る必要があったのでしょうか?
実はこれも古事記や日本書紀に書かれているので
関係のある所を抜粋してお伝えしていきますね。
まずは、二人の馴れ初めから
日本武尊
宮簀媛命
そして、結婚したのですがすぐに伊吹山を治めに向かうことになります。
この時に日本武尊は嫁である宮簀媛命にまた戻ってくる約束を込めて草薙の剣を預けて出発します。
日本武尊
宮簀媛命
しかし、途中で山の神を怒らせてしまい死んでしまいます。
三種の神器である草薙の剣を自分が持っていてはいけないと思った宮簀媛命は兄である建稲種尊と共に草薙の剣が一番落ち着く場所を探し出し熱田神宮を作ってお祀りしたのです。
ちゃんとした所に保管しないと!
宮簀媛命
なので正しくは熱田神宮に草薙の剣が祀られているのではなく、
草薙の剣を祀るための場所として一番よかった場所に熱田神宮が建てられているところなのです。
草薙の剣はとても力の強い剣なので適当なところではその地域が滅んでしまうと言われています。
だから熱田神宮はそもそもすごいパワーを秘めているスーパーパワースポットなんです!
初めての熱田参拝はコレ!【熱田神宮7つの見どころ】〜なぜパワースポットと言われているのか〜
草薙の剣を直接見ることはできない!?
ここまで読んで頂いたあなたは多分草薙の剣を実際に見てみたいと思っているのではないでしょうか?
見たいですよね!僕も見たいです!(笑)
でも、残念ながら草薙の剣を見ることは99.999%できません。
その理由についていくつかの伝説があるのでお伝えしていきます。
草薙の剣を見ると災いが起こる
草薙の剣は非常にパワーのある剣です。
現在生きている人で草薙の剣を見た人は誰もいないようです。
過去に草薙の剣をこっそり見た宮司さんとその連れらが謎の死にあったりと
草薙の剣に認められていない人が見てしまうととんでもないことが起こってしまうようです。
天皇陛下も見ることができない
実は驚いたことに草薙の剣の所有者でもある天皇陛下ですら見ることができないとされているようです。
詳しい内容はわかりませんが持ち主でも見てはいけないとされているようです。
所有者でもある天皇陛下ですら見ることが許されないので当然僕らみたいな一般人は見ることができるわけもありませんよね。
これらの理由から草薙の剣を見たことのある人はいません!
つまり写真や画像はイメージしたものなので実際の姿ではないです。
草薙の剣は2つ存在する?
実は草薙の剣は公式に2つこの世に認められているものがあります。
一つは先ほどからお伝えしている熱田神宮です。
もう一つは天皇陛下のお住まいである皇居です。
なぜ二つあるのか疑問に思ったので調べました!
本物は熱田神宮に祀られている
神話や古事記で登場する本物の草薙の剣は熱田神宮に祀られています。
では、皇居にあるのは偽物なのか?と思ってしまいますが
こちらも一応本物です。
ただ皇居にあるものは形代と言って本物から力を分けてもらっている分身なのです。
偽物なんだけど本物の役割も果たしているということです。
この形代は主に重要な儀式の時に使われます。
最近では天皇陛下が即位されたときに「即位礼正殿の儀」で形代が入った箱が登場しています。
他にも伊勢神宮の「式年遷宮」などに使われます。
本物である熱田神宮の草薙の剣をそういった行事の度に使ってしまうと
もしかしたら移動中とかに災いが起こるかもしれませんので
本物はずっと熱田神宮に祀られているのです。
まとめ
熱田神宮になぜ草薙の剣が祀られているのかわかって頂けたと思います。
熱田神宮に草薙の剣が祀られているわけではなく
草薙の剣を祀るために熱田神宮があります。
草薙の剣を祀る場所である熱田神宮は想像しただけでも
すごいパワースポットですよね!
今回知ったことを踏まえて熱田神宮に足を運んでみるとさらに凄味が増しているように感じることができますし、
この知識を一緒に参拝に来た家族や友人・恋人にも教えてあげてみるのもいいかもしれませんね。
ぜひ熱田神宮に行ってみてください!