目次
摂社
別宮八剣宮 御祭神:熱田大神
元明天皇和銅元年(708)9月9日に勅命により神剣をつくり、境内に社を建てて、祀ったことが創祀です。
建築様式をはじめ、年間の祭典・神事に至るまで全て本宮に準じて執り行われます。古来、武家の信仰が殊に篤く、天正3年織田信長は長篠に出兵の際社殿の修造を命じ、又慶長4年家康は拝殿・回廊・築地の修造を、貞享3年将軍綱吉は本殿の造替を行った等の記録が残っております。
本宮の参拝を終えられたら、少し足を伸ばして是非参拝されることをお勧めします。
一之御前神社 御祭神:天照大神荒魂
熱田神宮で最も神聖な場所として本宮北西に鎮座している。
荒魂とは激しく動的な事象を生み出す神霊をいい、勇猛さ・進取の象徴ともなる。熱田神宮でこれが祀られる由縁も、伊勢神宮に荒祭宮があることと同義とされる。
日割御子神社 御祭神:天忍穂耳尊
天忍穂耳尊をお祀りする式内名神大社です。この鎮座地は往古、海に臨む「干崎」と呼ばれたと伝えられております。
境内の最東南端に鎮座し、当社の北に天忍穂耳尊の御子神を祀る孫若御子神社があります。
孫若御子神社 御祭神:天火明命
尾張氏の祖とされる天火明命(あまのほあかりのみこと)をお祀りしております。式内名神大社に列せられております。
もとは境内の別の位置に鎮座していましたが、明治7年現在地に遷座されました。
南新宮社 御祭神:素盞嗚尊
疫病退散を願う「京都祇園まつり」で有名な八坂神社のご祭神と同じ素盞嗚尊をお祀りし、6月5日を祭日として南新宮社祭を行っております。
当神宮唯一の丹塗りの社殿です
御田神社 御祭神:大年神
五穀豊穰の守護神である「大年神」をお祀りしております。
大年神の「年」の字には、穀物、特に穂が稔るという意味があり、農耕中心の日本人においてどれほど大事な神様か、容易に推察が出来る事でしょう。
この社の祈年(きねん)・新嘗(にいなめ)の両祭に奉る神饌(しんせん:神様へのお供えもの)はまず烏に食べさせる信仰が残っており、祭員がホーホーと烏を呼びながら、御供(ごく)を土用殿の屋根の上に投げ上げます(烏喰の儀)。
昔は烏が飛んできてそれを食べなければ、祭典が行われなかったといわれております。
6月18日には御田植祭(おたうえさい)が行われます。
上知我麻神社 御祭神:乎止與命
祭神の乎止與命(おとよのみこと)は古代の尾張国を支配した尾張国造(おわりのくにのみやつこ)で宮簀媛命の父。
つまり、日本武尊の死後に熱田に草薙神剣を祀った宮簀媛命の父君が祭神となっています。
下知我麻神社 御祭神:真敷刀俾命
創祀の年代は不詳。熱田七社の一つに数えられている。
上知我麻神社の「源大夫社」に対して「紀大夫社」「紀大夫御前」「紀大夫殿」の名で古くから呼ばれていた。
これらの社名は、当宮に奉仕した祀官の名前に因って名付けられたと言われている。
「紀大夫御前」は、源大夫(乎止與命)の妃。
「神道集」によれば、紀大夫殿は兄で、熱田大明神の御鎮祭で、日本武尊に宿をかした神で、源大夫殿はその弟とされているそうで、男神になる。
龍神社 御祭神:吉備武彦命・大伴武日命
吉備武彦命、大伴武日命をお祀りしております。
『日本書紀』には、景行天皇より日本武尊に遣わされた東征に従う神々としてその名が記されております。
神楽殿の東に鎮座します。
末社
大幸田神社 御祭神:宇迦之御魂神
五穀をはじめ食物を司る「宇迦之御魂神」をお祀りしております。
社名からも、田に大きな幸福をもたらすと解することができ、一説に「福の神」即ち富貴栄達を祈る神様と言われております。
このご神前において、1月7日の世様神事(よだめししんじ)や、1月11日の踏歌神事(とうかしんじ)が執り行われます。
清水社 御祭神:罔象女神
本殿の東、御田神社の北に鎮座。御祭神は水をつかさどる神様である罔象女神をお祀りしております。
社殿の奥に水が湧いていることから、俗に「お清水(しみず)さま」と呼ばれ、その水で眼を洗えば眼がよくなり、肌を洗えば肌がきれいになるという信仰があります。
東八百萬社 御祭神:東国坐八百萬神
熱田神宮より東の全ての神がお祀りされています。
西八百萬社 御祭神:西国坐八百萬神
熱田神宮より西の全ての神がお祀りされています。
内天神社 御祭神:少彦名命
社殿のない神社。
外天神社は菅原社。
乙子社 御祭神:弟彦連
姉子神社 御祭神:宮簀媛命
今彦神社 御祭神:建稲種命
水向神社 御祭神:弟橘媛命
素盞嗚神社 御祭神:素盞嗚尊
日長神社 御祭神:日長命
楠之御前社 御祭神:伊弉諾尊・伊弉册尊
俗に「子安の神」又は「お楠さま」と呼ばれ、種々の病気を治し、殊に安産の神としての信仰が厚く、小鳥居(本宮授与所にてお頒ちしております)に干支や氏名を書いて奉献すると願い事が成就するといわれております。
尚、このお社には社殿がなく、垣をめぐらした中に社名の示すとおり、楠の神木が祀られております。
菅原社 御祭神:菅原道真
御祭神に学問の神様として崇められる菅原道真公をお祀り致します。
下知我麻神社の石を戴いて帰り、願いがかなうと倍の大きさの石を菅原社へ奉納するという珍しい風習も伝えられております。
西門を入ってすぐの場所に鎮座し合格祈願の絵馬も多く奉納されております。文化殿北側にある「内天神社」に対し「外天神」とも呼ばれる神社です。
徹社 御祭神:天照大神和魂
天照大神の和魂(にぎみたま)を御祭神にお祀り致します。神様には荒魂(あらみたま)と和魂の両面があるとされ、和魂は慈しみ加護してくださる神とされます。
第一鳥居をくぐり参道右手、楠之御前社の北側に鎮座致します。
別宮八剣宮の摂社「八子社」でもある。
八子社 御祭神:天忍穂耳尊・熊野櫲樟日命・天穂日命・田心姫命・天津彦根命・市杵島姫命・活津彦根命・湍津姫命
南新宮社の正面左手に西面してある小祠である。
祭神として五男三女神を祀る。
かつては本宮・八剣宮・摂社高座結御子神社・南新宮社・摂社鈴之御前社にそれぞれの摂社として5社の八子社(八王子神社)が存在したがここ以外の小祠は廃絶した。
曽志茂利社 御祭神:居茂利大神
南新宮社の正面左手に南面してある小祠である。創建は後一条天皇在位年間(1008年(寛弘5年) – 1036年(長元9年))といわれ、祭神として居茂利大神を祀る。
大国主社 御祭神:大国主命
七福神の「大黒さま(大国主命)」をお祀りしています。
毎年1月5日はこの両社の祭「初えびす」があり、商売繁盛・家内安全を願う人々で盛大なにぎわいを見せ、正月の風物詩として知られております。
事代主社 御祭神:事代主命
七福神の「恵比寿さま(事代主命)」をお祀りしています。
毎年1月5日はこの両社の祭「初えびす」があり、商売繁盛・家内安全を願う人々で盛大なにぎわいを見せ、正月の風物詩として知られております
境外摂社
高座結御子神社 御祭神:高倉下命
祭神の高倉下命は、この地域の産土神(うぶすながみ)であり「高座さま」と呼ばれ信仰を集めております。
熱田神宮とほぼ同年に創祀された古社で、延喜式に名神大社として記載されております。
当神社は古来、子育ての神として信仰が篤く、4月3日に幼児成育祈願祭、続く6月1日の例祭には境内末社の御井社(みいしゃ)で名高い「高座の井戸のぞき」があり数多くの人々が子供を連れてお参りします。
幼児に井戸をのぞかせると「疳(かん)の虫封じ」になるという信仰です。
末社
鉾取社御祭神:鉾取神
新宮社 御祭神:素盞嗚尊
御井社 御祭神:御井神
稲荷社御祭神:宇迦之御魂神
氷上姉子神社 御祭神:宮簀媛命
日本武尊のお妃・宮簀媛命)をお祀りしております。
日本武尊なきあと、この地で祀っていた草薙神剣を遷して創祀したのが熱田神宮の始まりとされ、現在は名古屋市緑区大高町の氏神様として親しまれております。
末社
元宮 御祭神:宮簀媛命
神明社御祭神:天照大神
玉根社 御祭神:少彦名命
松姤社 御祭神:宮簀媛命
「おつんぼ神」と呼ばれ、参拝すると耳が聞こえるようになると言われている神社です
宮簀媛命がこの地で日本武尊の問いに聞こえないふりをしたことからきている
境外末社
影向間社 御祭神:熱田大神
草薙剣盗難事件後に戻ってきた草薙剣を一時的に保管した神社。
影向というのは、神仏が仮の姿をとって現れることをいう
南楠社 御祭神:熱田大神
熱田神宮に奉納される神剣(草薙剣)を奉納された宮簀媛命が楠の木の下で御休憩された事より神木としてここに祀る
鈴之御前社 御祭神:天鈿女命
「鈴の宮(れいのみや)」とも呼ばれ、昔は精進川がこの宮のかたわらを流れていました。
東海道を往来する旅人は、熱田の宮にお参りする前にここで身を清め、お祓いを受けてから本宮へ参拝する習わしでした。
7月31日の例祭には夏越しの祓いである「茅の輪くぐり(ちのわくぐり)」の神事があり、境内は大変賑わっております。
浮島社 御祭神:天穂日命
謎多き神社。
浮島神社の前身である浮島社はいったん廃社になっている。
その後復活して現在の浮島神社になった。
朝苧社 御祭神:火上老婆霊
氷上姉子神社の境外末社でもある。
宮簀媛命の母である火上老婆霊が祀られている。
琴瀬山神社 御祭神:熱田大神・大山津見神・久久能智神
神宮の用材を確保するために御用林を守るために造られた神社。
但し、神社といっても社殿があるわけではないようです。
御用林全体を琴瀬山神社という認識だと思います。