ころんくん
今回の記事は「二礼二拍手一礼」の正しいやり方と意味についてご紹介していきたいと思います。
「二礼二拍手一礼」は神社で参拝するときに行う基本的な作法の一つです。
この記事を最後まで読んでいただければ
何気なくやっている神社参拝を意味のある神社参拝にすることができると思います。
ぜひ、お役立ちください。
目次
神社参拝の基本!二礼二拍手一礼の正しいやり方
「二礼二拍手一礼」は「二拝二拍手一拝」とも言われており
「礼」や「拝む」という字が使われています。
つまり、頭をしっかり下げることがとても大切というわけです
それでは、具体的に「二礼二拍手一礼」のやり方を見ていきましょう
拝殿、もしくはお賽銭箱の前で一礼をします。
二拝二拍手一拝のはじめの二拝を行います。
二拝は鳥居をくぐるときや拝殿前でする会釈程度のお辞儀ではなく深く頭を下げることをさします。
なのでしっかり腰を曲げてお辞儀をしていきます。
お辞儀を二回した後は二回大きく柏手を叩きます。
柏手を打つことで神様と繋がり自分の存在を気付いてもらいます。
この時、左手を少し高くして手を叩くと大きな音を出すことができますし
神社では何事も左からというルールがあるのでお試しください。
二拝二拍手を行ったら手を合わせた状態で心を静かにして感謝の気持ちやお願い事をします。
ちなみにこの時、僕はいつも自分の名前と住んでいる地域と参拝理由を伝えて神前に立てたことを感謝しています。
自分の授かりたいご利益を持っている神様にはちょっとお願いしたりしています!
神社では手を合わせた時に唱え詞と呼ばれる文句があります。
別に必ず読み上げた方がいいというわけではないので
覚えたい方は覚えておくといいかもです!
「祓え給い、清め給え、 神ながら守り給い、 幸え給え」
手を合わせたあとは深いお辞儀をして参拝終了となります。
この時、気持ち長めにお辞儀してみるといいですよ!
理由はありませんがその方が神様に気持ちが届く気がします!
二礼二拍手一礼にはどんな意味があるの?
「二礼二拍手一礼」は神様に敬意と感謝の気持ちを表すものとして行われている参拝作法です。
正確にこのような意味があるということはわかっておらず
いろんな考えの元で行われているようです。
一例として
はじめの二礼は神様に敬意を表すもので深く2回お辞儀することでその気持ちを伝えるとされています。
次の二拍手では1回目の拍手で邪気などを祓い清め、
次の拍手で神様に自分が参拝に訪れたことを意味すると言われています。
そして、最後の一礼は神様とつながることができた、又は参拝出来たことへの感謝とお礼の気持ちとしての一礼となっています。
「二礼二拍手一礼」は神様と直接つながる参拝作法なので気持ちを鎮めて
ゆっくり参拝すると思いが届くかもしれませんね
「二礼二拍手一礼」の歴史
「二礼二拍手一礼」は古くから神社で行われてきた参拝方法だと思っている方も多いのではないでしょうか
実は「二礼二拍手一礼」は大正9年に皇国運動の前後に行われていたものでした。
皇国運動は「やまとばたらき」と読み、
のちに日本体操となり現代ではラジオ体操となっている
それまでの神社参拝は「拝む」と言って座った状態で頭を下げる行為が一般的でした。
そこから中国や朝鮮などの文化である「立拝」を採用し、
明治ごろに「再拝拍手」と呼ばれる「二回深くお辞儀をした後に手を叩く」といったものでした。
そこから明治44年に刊行された「神社行政法講義」にて
参拝客は「一拝二拍手→拝詞→二拍手一拝」をすれば良しと定められ
一般化されていきました
ここでははじめに座って深く一拝し、間に拝詞を唱えることが現代と大きく異なるところです。
簡潔には「守りたまい幸わいたまえ」とも言われていた。
昭和9年にようやく「二拝二拍手一拝」が神社参拝として一般的になってきました。
では、皇国運動の前に行われていたものが神社で採用されたのはなぜでしょうか?
それは、大正天皇の妃である「貞明皇后」が宮中に皇国運動を広めたことがきっかけと言われています。
当時、大正天皇の体調が良くなかったことを深刻視されていた貞明皇后様は
筧克彦という皇国運動を生み出した人物の「神ながらの道」という講義を受けました。
その時に、日本神話を組み合わせた身体技法である皇国運動に感銘を受けました。
後に宮中内で大正天皇に皇国運動を披露し宮中内で広まっていきました。
そして、昭和9年に全国神職会撰定「小学児童神社参拝作法案」に「二拝二拍手一拝」が登場し、一般的なものになっていきました。
つまり、「二拝二拍手一拝」は体操の前後に行われていたものが
神社参拝に使われるようになっていったものです。
体操の前後聞くといまいちパッとしませんが
大正時代は現代と違って国民一人一人がまだ天皇や神の存在を信じている時代です。
日本神話を組み合わせた身体技法の体操はとても神聖なものだったのだと推測します。
これは僕の予想ですが
時代が進むにつれて神社参拝も気軽にできるようになっていき
参拝方法を簡略化する必要があったため
国民が知っているものである「二拝二拍手一拝」を採用したのではないでしょうか
元々は細かい作法が必要だったものが「二拝二拍手一拝」に凝縮されたというわけです。
神社によっては例外の参拝方法もある!?
神社参拝の基本は「二礼二拍手一礼」とお伝えしてきました。
しかし、神社によっては「二礼二拍手一礼」ではない参拝方法をとっている神社もあります。
代表的な神社は「出雲大社」です。
出雲大社では「二礼四拍手一礼」と言って二拍手ではなく四拍手することが参拝方法としています。
このように神社によって違う場合があるので作法をしっかり守りたい方は
事前に調べて参拝に訪れるか社務所などで神職または巫女さんに参拝方法を聞いてみると間違いありませんね。
とは言ってもほとんどの神社では「二礼二拍手一礼」なのでそこまで注意する必要はありませんけどね!わら
最後に:覚えておきたい神社参拝の流れ
最後に神社参拝の基本的な流れの作法をお伝えしてこの記事は終わりたいと思います。
詳しくはこちらの記事で詳細にお伝えしています
神社参拝の作法は時代やその時の日本人の価値観によって形を変えて現在のようになっています。
細かいことが多いように感じることもありますが
昔から大事にされてきていることは事実です。
しかし、作法に捉われて堅苦しくなっては神社参拝を楽しむことができません。
やはり大切にしたいのは在り方だと思います。
どのような気落ちで神様に手を合わせるのか
神社参拝は激動の現代社会を生きる僕らの心の在り方を考える良いきっかけの場だと思います。