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南新宮社

南新宮社は熱田神宮の境内摂社として素戔嗚尊をお祀りしている神社です。

元々は牛頭天王と呼ばれる神仏習合の神様をお祀りしていたのですが

明治に入って神仏分離によって素戔嗚尊を主祭神としてお祀りするようになりました。

牛頭天王や素戔嗚尊は疫病退散の神として知られていることから

昔から南新宮社では疫病退散を祈願し、人々から信仰を集めてきました。

創建は不明とされているが10世紀から11世紀初頭にかけてとも言われています。

この頃、全国的に疫病が蔓延しており

熱田の地もその例外ではありませんでした。

そこで人々は疫神である「牛頭天王」を6月5日の日に盛大に祀って祈りを捧げました。

すると蔓延していた疫病がみるみる収束していき人々は大いに喜びました。

それ以来、毎年同じ日に「牛頭天王」を盛大に祀る「南新宮祭」が恒例行事となり熱田神宮の最重要例祭としてなっていきました。

その後、6月21日に行われていた「天王祭」と呼ばれる

町に巨大な山車を出して賑わう祭と「南新宮社祭」が合併し

現在でいうところの「熱田まつり」へと変化をしていきました。

そして、南新宮社の社殿は江戸時代からその姿を変えておらず

境内で唯一朱色の一間社流造となっています。

明治の頃に行われた境内の社殿を神明造に変える大工事の中でも

地元住民たちの声によってそのままの形を守ることができ、

太平洋戦争における名古屋空襲の被害から運良く逃れた

歴史的な建造物としても価値を持つ社殿だと言えます。

所在地 名古屋市熱田区神宮1丁目1−1 熱田神宮境内
創建 不明
社殿の様式 一間社流造
社格等 熱田神宮境内摂社
御祭神 素盞嗚尊
御朱印 なし