ころんくん
今回訪れたのは愛知県一宮市にある「酒見神社」です。
酒見神社はその名の通りお酒と関係のある神社です。
この辺り一帯は、上質なお米が取れたため、斉衡 3年(856年)文徳天皇の勅命 により伊勢神宮から、
大邑刃自・小邑刃自 の二人の酒造師がこの地に派遣されました。
伊勢神宮に春と秋のお祭りにお供えする、御神酒を造ったと伝えられており
当時、どぶ酒などは各地で醸造 されていましたが、清酒の醸造は酒見神社が最初のようです。
つまり、酒見神社は清酒醸造の元祖の神社という事になります。
このことから、清酒の醸造が最初に行われた地といわれており
「酒見」の社名もこれに因むものとなっているそうです。
ころんくん
ということが酒見神社のお話なのですが
酒見神社のある「場所」について大変興味深い伝承が残っています
「元伊勢伝承の地」です。
「元伊勢伝承の地」とは伊勢神宮ができる前に天照大御神が鎮まる場所を探して
全国を点々と旅をしたとされる伝承です。
つまり、もしかしたら伊勢神宮ではなく酒見神社のあるところが神宮になっていたかもしれなかった場所という事です。
なんかこれを聞くと凄みを増しますね!
とりあえずパワースポットであることは間違いありませんね!
しかし、厳密にいうとその場所は「中島宮」と言われていて
他は浜神明社 (真清田神社 の境外末社)・丸宮神明社(現在中嶋宮に合祀)・坂手神社 ・御園神明社が候補となっています。
諸説ありなのでご容赦ください。
酒見神社の本殿裏側には倭姫神社があり
この神社は当時、天照大御神をお祀りしていた「吹抜の宮」で建てられているようです。
「吹抜の宮」は、柱を四隅に立てただけで、壁が無い特異な社殿のことです。
ですが倭姫神社は本殿の敷地内にあるのでみることはできませんでした。
なかなか情報の多い神社でいっぱい話してしまいました。
それでは実際に酒見神社に行ってきたので境内の様子をご覧ください!
一応御朱印はあるようなのですが
基本的に無人神社のようで祭事などが行われるタイミングしかもらえないようです
御祭神:天照大神・倭姫命・酒弥豆男命・酒弥豆女命
ご利益:開運、厄除け、酒造、医薬
酒見神社はこんな感じだった!
それでは酒見神社を見ていきます。
正面一の鳥居の前は結構交通量の多い県道190号線が走っていました。
参道には桜の木がいくつも植えてあり春先はとても綺麗な参道なのだと感じます。
境内の樹木を眺めているとなんか違和感を感んじませんか?
幹が太いのに高さがない木がいっぱい!
どうやらあえてこのようにしているみたいです。
ちょっとおかしな光景だったのでつい立ち止まってしまいました・・・わら
さて!本殿のある拝殿前に来ました
立派な社殿!!
天照大御神を祭神にしているだけあって風格を感じますね!
本殿はこんな感じ
塀があって中には入れませんが横から見た本殿の屋根
拝殿向かって左側には皇大神宮遥拝所があります。
一般的に神社は南を向く形で造られる事が多いのですが
酒見神社の社殿は北向きに造られています。
これにはいろんな説があるのですが
おそらく元伊勢の地であるここから手を合わせば伊勢神宮に手を合わす事ができるからだと思います。
だから皇大神宮遥拝所も本殿と同じ向きに置かれているのだと思います。
遥拝所の奥には「栄井の水」というところがあります。
元々禁足地だったらしく
伊勢神宮に献上するお酒をこの井戸の水から造っていたと言われているようです。
でも今では解放されていて井戸から流れている水を身にかけて清めれば
無病息災・延命長寿・家内安全・商売繁昌などにご利益が期待できます!
他にも境内にはお酒作りに関係しているものがありました。
「磐船」と呼ばれている石です。
どうやらこの石を使ってお酒を造っていたみたいですね
こんな大きな石をどうやって使っていたのかは謎ですが・・・
そして社務所です。
今度はここが開いている時に訪れて御朱印を頂きたいです。
水神社
天王社
熊野権現社
山王社
秋葉社
最後に神社の北側に鳥居と社標がありました。
正面の社標には式内の刻印がなかったので式内社にしては珍しいと思ったのですがこっちにちゃんとありました。
もしかしたら昔はここが正面鳥居だったのかもしれませんね!
酒見神社の行き方
住所 | 愛知県一宮市今伊勢町本神戸宮山1476 |
アクセス | 車の場合
愛知県道190号名古屋一宮線酒見神社前交差点よりすぐ。 公共交通機関の場合 名鉄一宮駅より徒歩20分(約1.5km) i-バス(一宮市循環バス)、酒見神社前バス停よりすぐ。 |
駐車場 | 無料駐車場あり |