熱田神宮の境内、一の鳥居(南門)の西側に「別宮八剣宮」が鎮座しております。
熱田神宮の広いに境内には、いくつもの摂社末社がありますが、この八剣宮は別格です。
本宮を参拝後に、八剣宮の参拝がおすすめです。
和銅元年(708年)、熱田神宮創建の約六十年後、阿倍宿奈麿、多治見真人池守を勅使 として、
新たに造った神剣を奉納して創建したという古社が、この「別宮八剣宮」。
帝によって、神剣を作り祭るようにとの勅令が出て、造営されたお社なのです。
御祭神は本宮と同じ「熱田大神」で、社殿の造りも本宮と同様の神明造りです。
相殿神に、「天照大御神」「素戔嗚命」「日本武尊」「宮津姫命」「建稲種命」を祀っております。
さらには、神事も本宮と同様に行われているそうです。
八剣宮は、武家からの信仰が特に篤く、
天正3年、織田信長は「長篠の合戦」へ出兵の際に社殿の改修・造営を命じ、
又、慶長4年に、徳川家康が拝殿・回廊・築地の修造を、
貞享3年には、将軍徳川綱吉が本殿の造替を行った等の記録が残っているそうです。
この様な歴史からも、八剣宮のご利益は必勝祈願なのです。
「八剣宮」と言う名前にも由来があり、剣が八本あるイメージを抱きますが、
「八」は、一層栄えるとの意味を持つ” 弥栄 ”の事で、
「剣」は、御神体である草薙剣を意味します。
その2つが合わさることで、繁栄を祈願して
草薙の剣をお祀りすると言う想いが込められているのです。