愛知県一宮市にある、尾張国中嶋郡三十座の一つで、延喜式内社の酒見神社 です。
御祭神は、天照大御神 ・倭姫命 ・酒造の神である酒弥豆男神 ・酒弥豆女神 を併せて祀っております。
由緒はとても古く、斎宮 である倭姫命が、天照大御神を永久にお祀りできる地を求めて旅をした際に、
宮山に社を築いて、一時的に御神体を祀ったとされる元伊勢伝承の地であり、
この時に建てられたのが酒見神社の始まりといわれております。
なお、元伊勢「中嶋宮 」は他に、浜神明社 (尾張国一宮・真清田神社 の境外末社、桜)・
丸宮神明社(現在中嶋宮に合祀、萩原町)・坂手神社 (佐千原)・御園神明社(清須市一場)があります。
本殿裏の倭姫命が祀られている「倭姫社」は、
柱を四隅に立てただけで、壁が無い特異な社殿であり「吹貫ノ宮 」の異名を持つ
全国でもとても珍しい、吹抜けの社殿です。
また、神社は「南入境内、南向社殿」という様式が基本となっておりますが、酒見神社の社殿は北向きとなっており、
伊勢神宮のある、南の方向に向かって拝礼することになります。
この辺り一帯は、上質なお米が取れたため、斉衡 3年(856年)、文徳天皇の勅命 により伊勢神宮から、
大邑刃自・小邑刃自 の二人の酒造師がこの地に派遣され、
伊勢神宮に春と秋のお祭りにお供えする、御神酒を造ったと伝えられております。
当時、どぶ酒などは各地で醸造 されていましたが、清酒の醸造は酒見が最初とあり、
酒見神社は清酒醸造の元祖の神社という事になります。
このことから、清酒の醸造が最初に行われた地といわれており、「酒見」の社名もこれに因むものとなっているそうです。
また、黒酒、白酒を納めたといわれる大甕 (鎌倉時代)が社殿のそばにあり、
社殿の右側には酒を造るのに用いたといわれる、酒船石 を見ることが出来ます。
境内写真
所在地 | 愛知県一宮市今伊勢町本神戸字宮山1476 |
創建 | 垂仁天皇14年 |
本殿の様式 | 尾張造り |
社格等 | 式内社(小)・郷社 |
御祭神 |
天照皇大御神 |
御朱印 | あり(神職さんがいたら戴けます。) |
アクセス | 公共交通機関の場合
東海道本線 尾張一宮駅・名古屋鉄道名古屋本線 名鉄一宮駅より 徒歩約20分(約1.5km)。 i-バス(一宮市循環バス)、社酒見神社前バス停よりすぐ。 車の場合愛知県道190号名古屋一宮線酒見神社前交差点よりすぐ。 駐車場あり |
営業時間 | 終日 |
電話番号 | 0586-73-1365 |
神紋 | 不明 |